今回はゲストに株式会社オークの山内氏を迎え、最新V-Ray 5の魅力をご紹介いただきます。
V-Ray 3からどう変わったのか?良くなった点、気を付ける必要がある点などを分かりやすく1時間でコンパクトにご案内します。
当日見逃した方にはアーカイブの配信も予定しておりますので、まずはご登録ください!
内容
当日いただいたチャット質問への回答
Q:Denosierでレンダリングするとぬるっとし過ぎてしまう場合あります。
通常Photoshopで必要なところ以外マスクして下にRGB置いてます。VFB2でもマスクできますか?
A:その後調べた所、VFB2でマスク可能でした。
上図の様に、コンポジットモードにてデノイズ無しRGBの上にフォルダを作成し、フォルダにマスクを適用します。フォルダの子供にRenderElementレイヤを作成し、エレメントに EffectResulut (デノイズ後のRGB)を選択し、Blendingを Override にします。これでマスクしたデノイズをデノイズ前のRGBと合成できます。
Q:いつもProgressiveではなくBucketを使用してレンダリングしているのですが、アニメーションの場合もProgressiveを利用した方が良いでしょうか?
不慣れなもので、Progressiveはある程度のクオリティになるまで、どこまでもレンダリングし続けて時間が凄くかかるイメージがありました。
A:Progressiveの終了条件は、Max.Suvdivs と 時間、Noise.Threshold の何れかが達成された時に終了されます。
Progressiveの Max.Suvdivs はデフォルトで非常に高い値 (100)になっているので、これをBuketサンプラと同程度に落とせば、プログレッシブサンプラでもBuketと同等もしくは若干早い時間でMax.Suvdivsに達してレンダリングが停止するはずです。(Noise.Thresholdは同じで、時間は0[無制限])
なお、プログレッシブレンダリングではレジューム機能を使ってレンダリング終了した時点からレンダリング(サンプル)を再開させる機能もあります。
Q:Chaos vantage はデータとして書き出すことは可能でしょうか?
A:おそらく実行可能ファイル(スタンドアロンアプリケーション)として書き出せるかという質問かと思いますが、残念ながらChaos Vantageは実行可能ファイルとしてコンパイルして第三者に配布する事はできません。Chaos Vantage上で直接見るか、Chaos Vantageから静止画連番ファイルを出力する機能しかありません。
Q:かなり初歩的な質問かもしれませんがマスクって赤青緑の3か所までしか設定できないのでしょうか?
A:MultiMatteエレメントは1つでRGBの3チャンネル分のマスクを作成します。MultiMatteエレメント自体はいくつでもシーンに追加できるので、10個MultiMatteエレメントを追加すれば30チャンネル分のマスクを作成できます。
なお Cryptomatte を使えば、全オブジェクトのマスクを全自動で作成できます。(現バージョンではBuketレンダリングでしかCryptomatteを出力できないのでデモで使いませんでしたが、次のアップデートでプログレッシブレンダリングでもCryptomatteを出力可能になります。)
Q:VRayVelocityの設定がよくわからず、Max velocityにどのくらいの数値を入れたら良いか何度も数値を変えてAfterEffectsで確認してを繰り返しました。数値が小さいとブラーの方向が合わず、数値を入れる時に目安となる値があったら是非教えて頂きたいです。
A:一度、VRayVelocityエレメントを追加してオブジェクトが最大速度で動くフレームを低解像度でレンダリングします。(GI無効、マテリアルもグローバル上書きでグレー1色で構いません)。すると、VRayVelocityエレメントパラメーターの”Max velocity in last frame”の数値BOXに一番最後のレンダリング内での最大Velociy値が表示されるので、この値を少し超えるような数値をセットしてください。
Q:所有しているレンダリングサーバーや外部サーバーを使用する際も Progressive使用した方が良いのでしょうか?
良いクオリティになる目安を事前に知らないと 時間制限をかけにくいと感じておりまして。
A:Baketと同じ Max.Suvdivs とNoise.Threshold、時間は0[無制限]でレンダリングしてください。Buketと殆ど違わない時間(むしろ若干早く)レンダリングが終了すると思います。
デノイザを使うのであれば、若干ノイズが多い Noise.Threshold で終了させても許容できる可能性があります。
ただ、非常にProxyが多いシーンやディストリビュートレンダリング(DR)を行う場合、Buket形式の方がメモリ消費が少なく、DRの効率も最大化できます。
Q:イラディアンスマップの廃止について、お伺いしたい事があります。次のバージョン以降、イラディアンスマップが無くなる予定なのでしょうか?
A:少なくともユーザーインターフェースから見えなくなる予定です。ただ機能的には残っているので、古いイラディアンスマップを使ったシーンを読み込んだり、MAXSctipt経由でアクセス事は可能です。(V-Ray 5 for Mayaでは既にイラディアンスマップが削除されています)
Q:ライトミキサーは、アニメーションの場合でも使えますか?
A:残念ながら現行のVFB2はシーケンスデータを扱えないので、シーケンス全体にLightMixを適用する事ができません。現在行う方法としては次があります:
講師
村田 智洋
株式会社ボーンデジタル 技術サポート
山内 裕二
株式会社オーク
イベント概要
開催日時
2021年9月24日(金)15:00~16:00
会場
オンライン
参加費
無料※事前登録制
参加対象
主催:ボーンデジタル|協賛・協力:株式会社オーク