2022年3月3日発売予定の『作例で学ぶ Substance 3D Designerの教科書』。
今回のセミナーでは著者3名を迎え書籍の内容紹介およびデモ等を予定しております。
Adobe Substance 3D Designerで何ができるのか?どう使うのか?など、
これからSubstance 3D Designerを始めようと思っている方はぜひこの機会にご参加ください!
さらに!今回のセミナーにご参加のうえアンケートに回答いただいた方全員に書籍の割引クーポン(ボーンデジタルオンラインブックストアで使用可能)をプレゼントします!ぜひアンケートにもご協力ください。
※Kindle版は対象外です。
書籍の特長:
576ページという大ボリュームの本書。「Substance 3D Designer」にこれからチャレンジしたい方やさらに使いこなしたい方に向けて、その機能や制作ノウハウをサンプルを使いながら、ていねいに解説しています。サンプルデータをダウンロードできるので、実際に手を動かしながら学んでいくことが可能です。
2021年2月に刊行した「作りながら覚える Substance Painterの教科書」から、ステップアップしたい読者にも最適な1冊となっています。
セミナー内容
・各著者パートの見所及びデモ
・著者による座談会など
・約2時間にわたりSubstance 3D Designer についてご紹介します!
※セミナー後に1時間程度著者を交えたオンライン交流会も予定しておりますので、お気軽にご参加ください。
質問への回答
Q:Substance上ではハイトマップ(ディスプレイスメント)で形状起伏の表現ができるがUnrealEngineへ持って行った際に再現が難しいです。やはりUnrealEngineでは高度なノード作成が必要なのでしょうか?
A1:UnrealEngineで、ディスプレイスメントを行うにはそこまで高度なマテリアルは必要ありません。VertexNormalにハイトマップをかけて、WorldPositionOffsetに接続するだけです(場合によってはさらに適切な数をかけてスケールを調整してください)。問題となるのは、ポリゴン数の分割を行う機能です。UE4ではポリゴン数の動的分割(テッセレーション)は一部のハードウェアでしかサポートされておらず、UE5では廃止されています。なめらかな起伏が出るまで、あらかじめポリゴン数を分割しておく必要があります。
A2:Substance上では見栄えをよくしたり、形状が正しく作られているかを確認するためにハイトを用いることがありますが、ゲームでそのまま利用されることはほとんどありません。基本的にはポリゴン形状である程度の複雑さを作り、その上にマテリアルを貼り付けます。
また地面などの場合は、ベース形状にベースのノーマルマップを貼り付け、その上に地形のマテリアルを貼るという方法もあります。ほかにも、飛び出た岩なら別メッシュとして作成したりすることも有用です。ただし、ハイトマップ自体は水たまりの動的な表現や、ランタイム上での砂の堆積などを表現する上で利用したり、パララクスマッピングに利用したりと、利用用途はそれなりに多くあります。
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Q:3Dでのアルファの役割。写真では何となく理解してるんですが、3Dではテクスチャのアルファがどう影響が出るんでしょうか?以前ハイトマップにアルファの向きを指定されたんですが、イマイチ理解出来ず・・・。
A1:一般的にはアルファの値をそのまま透明度に使うことが多いです。しかしテクスチャのアルファの値をどのように使うかは、その3Dソフトで組んだマテリアルによります。たとえばトゥーンレンダリングで、陰影が影響する割合をアルファに入れて使うことも考えられるので、そのマテリアルの構成を見ていただくのがよいかと思います。
A2:アルファチャンネルは、元々は不透明度として利用されることを目的としたチャンネルであるため、通常の画像やベースカラーのアルファチャンネルは、半透明度としてそのまま利用されることが多いです。ただし、これはあくまでも一般的な使い方というだけで、ゲーム制作ではこのような一般的な使い方しかしないというわけではありません。
わかりやすいのは、Substance 3D PainterのUE4 Packed形式のデータ出力テンプレートですが、このテンプレートではAOをRチャンネル、ラフネスをGチャンネル、メタリックをBチャンネルに出力するようにしています。RGBチャンネルにしてもカラーとして出力すると決められているわけではないとわかるかと思いますが、Aチャンネルについても同様のことが言えます。
テクスチャは、画素情報として最大4チャンネルまで表現できるデータ形式、と考える方が正しいでしょう。注意点としては、現代のゲームで使われる圧縮テクスチャはさまざまな種類がありますが、だいたいどれもRGBとAチャンネルは別の圧縮形式が適用されます。理論上はGARチャンネルをRGBカラーとして取り扱うなんてこともできますが、基本的にはやらないほうがよいです。
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Q:Substance 3D Designerはサブスクリプションか買い切りのどっちで買ったほうがよいのでしょうか?
A1:STEAMで販売されている買い切り版は、Adobeのサブスクリプション版に対して以下の制限があります。
・バージョンアップは、その年の年末までの対応→2022年版を購入した場合は、2023年以降のバージョンアップは受けられません(必要な場合は新規購入となる)。
・Adobe Substance 3D Assetsプラットフォームにはアクセスできない→公式で提供されるロイヤリティーフリーで商用利用可能なダウンロードサービスが利用できない。
A2:個人的にはサブスクリプションを推します。やはり、マテリアルライブラリーが利用できるという点が大きいです。マテリアルライブラリーはそのままライブラリーとしても有用ですが、学習コンテンツとしても有用ですので、気になっているマテリアルの.sbsをダウンロードして中身を勉強するというのがよいのではないでしょうか。
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講師
もんしょ 氏
ゲーム開発会社のエンジニアを経て、現在はフリーランスエンジニア。ゲームエンジンなどのグラフィクスシステムまわりを主に担当している。趣味がロッククライミングのため、自分で作った岩のマテリアルを見ながらニヤニヤしている。
また、CGWORLDのオンラインチュートリアルにて以下も好評販売中です。
・もんしょの巣穴ブログ Ver2.0:https://monsho.hatenablog.com/
・CGWORLD ONLINE TUTORIALS「コンクリートタイルの作成から習得するSubstance Designerの基礎」
黒澤 徹太郎 氏
リードモデラー、アニメーターなどの経験を経て、現在アートディレクター兼テクニカルアーティストとして従事。Unreal Engineを使用したゲーム開発に携わっています。共著として「作りながら覚える Substance Painterの教科書」(2021年、ボーンデジタル刊)があります。
またBOOTHにて、「理論と実践で学ぶ Substance Painter Cookbook 理論編/実践編」を販売しています(理論編は、無償公開です)。
・the-saurus:http://www.the-saurus.net/wordpress/
・理論と実践で学ぶ Substance Painter Cookbook 理論編(BOOTH)
・理論と実践で学ぶ Substance Painter Cookbook 実践編(BOOTH)
mino 氏
まったく畑違いの職種だったが、Blenderに出会い3DCGに興味を持つ。ほどなくしてSubstanceスイートを使い始め、いつの間にか3DCG関係のフリーランスとして活動することとなった。現在では、BlenderやSubstance 3D Designerなどでの仕事を主としている。BOOTHにて、以下の電子書籍を販売中。
Twitter:@MINO_8601
・SubstanceDesigner初心者向けシェイプ作成基礎編
・SubstanceDesigner実践編建物作例チュートリアル版
・イチゴのマテリアルのチュートリアル
イベント概要
開催日
2022年2月23日(水) 14:00-16:00予定
会場
オンライン
参加費
無料※事前登録制
参加対象
ご興味ある方ならどなたでも
現在アーカイブ視聴登録を受け付けております。申込ボタンよりお進みください。